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祭りの多い能登と祭りのない金沢|どうしてこんなに差があるの?

夏になると能登お祭りが話題となりますが、金沢で祭りって聞かないですよね。代表的な「百万石祭り」がありますが、それも能登祭りと比べると歴史が短くなります。

今回は、石川県でどうしてこのような地域差があるのか調べてみました。

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能登お祭りの日程を知りたい方はこちらの記事をどうぞ!

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能登に祭りが多い理由

能登の祭りを代表するものといえば「キリコ祭り」です。
宇出津(うしつ)のあばれ祭りは2日間行われ、1日目は約40基のキリコが大松明を火の粉を浴びながら進みます。2日目はキリコに加えて神輿も登場し、この神輿が海や川、火の中に投げ込まれたり、地面に叩きつけられて原型がなくなるまで破壊されます。

キリコ祭りとは

キリコ祭りとは、江戸時代にはすでに記録に残っているほど古くから続く祭りです。毎年、約200地区で行われており、いずれもキリコを担ぎますが内容はキリコ同士をぶつけるものや海へ入っていくものなど地域によって様々です。

キリコとは
切子灯籠の略称で、大きな御神燈(ごしんとう)のことです。神輿(みこし)に付けられていて、神輿の足元を照らす役割を担っています。

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能登だけで200もキリコ祭りがあるなんて、お祭り天国だね!

なぜここまで祭りが多いのか

キリコ祭りは地域によって内容が違うことが特徴です。半島という特徴から交流が閉鎖的なものとなるためキリコを使うという点では変わらないが、祭りを自分たちの地域独自の内容に変えていくことで、地域コミュニティの団結力を高め合っているのではでしょうか。

能登の祭りは地元の人にとっても一年のうちで最も盛り上がるイベントとなります。地元を離れた人でも祭りのために帰省することはよくあります。能登の人たちにとって特別な日として大切に守られています。

金沢に祭りがない理由

金沢の祭りと言えば、「百万石祭り」を思い浮かべる方も多いでしょう。しかし、これは戦後に始まった祭りで、伝統ある祭りとは言い難いです。
歴史ある町、金沢でなぜこんなにも伝統的な祭りが残っていないのでしょうか。

民衆の集会を禁止された地域

江戸時代の金沢では地区ごとで神社の祭りはありましたが、大々的に開催するものはありませんでした。
これは、一揆を恐れた加賀藩が大勢での集会を禁止していたからという説があります。かつて加賀一向一揆が起こったことがあったため加賀藩も警戒していたのでしょう。

藩主催の祭り「盆正月」

江戸中期には藩主祭の祭り「盆正月」が開催されたという記録があります。祭りを規制していた為、人々の娯楽がなく藩が用意した形となります。
始まりは5代藩主、前田吉徳の家督相続を祝うものでした。その後明治に入るまで約40回開催されています。

しかし、明治維新とともに藩政が廃止となり、加賀藩の消滅とともに「盆正月」も無くなりました。

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盆正月は宝船の作り物や獅子舞が行列をなすイベントだったことから、今の百万石行列にその名残を感じるね。

祭りの多い能登と祭りのない金沢まとめ

半島という閉鎖的環境で祭りを独自に広げていった能登と加賀藩の藩政のために祭りを制限されていたと言われる金沢。
同じ石川県でこんなにも地域差があるのは面白いですね。

©石川県観光連盟、©金沢市